歴史から見る蜂の子の効果効能

「蜂」から与えられる様々な恩恵。
美容と健康のジャンルにおいて、蜂の存在を知らない人はいないと言っても過言ではないでしょう。

蜂は、「蜂蜜」、「ローヤルゼリー」、「プロポリス」等、数多くの物質を作り出し、私達の生活を支えてくれています。
それらの物質は、様々な健康食品や美容製品に加工され、美容と健康に悩める多くの人に愛されています。

しかし、今回皆さんにご紹介するのは、そんな蜂の成分ではありません。
蜂が成虫になる前の「幼虫」と「蛹(さなぎ)」です。

それらは「蜂の子」と呼ばれています。
実は、蜂の子は優れた栄養食品として世界中で親しまれており、我が日本でも郷土料理として伝承されています。
この記事では、歴史から紐解く「蜂の子の効果・効能」について、皆さんにご紹介させて頂きます。

古代ギリシャ時代に存在していた養蜂家

紀元前の時代。
ローマ帝国が栄華を繁栄するよりもさらに前の時代です。
古代ギリシャ時代、その時代の有名な哲学者「アリストテレス」は、養蜂家から情報を得ながら、蜂についての研究を行っていたと記録が残っています。

ポイントは、「養蜂家」という下りです。
養蜂家、つまり職業として蜂を飼う行為がこの時代から成り立っていたと言う事実が伺えます。

養蜂家として生計を立てている人々がいたと言うことは、すでに蜂の何かが役に立っていたと言うことです。
事実、蜂蜜やプロポリスは当時から利用されていたと、アリストテレスが残した「動物記」に記載されています。

そして、当然ながら、蜂の幼虫や蛹を食する文化もすでに始まっていたようです。

貴重なタンパク源だった蜂の子

人間のみならず、動物全般に言えること。
「食べる」という行為は、医療行為のスタートであると古い書物や伝承で伝えられています。

薬草を調査するとき、古代の人々は唇で薬草を噛み潰し、味や効果を自らの身体で試したそうです。
また、何を食べてはいけないのかを理解するため、他の動物がどのような食べ物を選んでいるかも研究していたとの事。

科学的に検証することが難しかった世界で、統計的なデータが真実を導き出す方法として信用されていました。
その中にあった「蜂」は、貴重なタンパク源として調理されていた歴史を持っています。

当時から、蜂の子は健康食や栄養食として重宝されていたらしく、滋養強壮や栄養補給を目的に利用されていたようです。
一部では薬として利用する方法も試行錯誤されていたようですが、動物記によると、そこについてはプロポリスが利用されており、蜂の子は貴重なタンパク源として評価されていたと思われる記録が残っています。

薬として考えられていた蜂の子

蜂の子は、その豊富な栄養から、中国では漢方薬として研究が勧められていたようです。
中国最古の薬物額書と言われる「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、最上級の上薬として、蜂の子が紹介されています。

生命を養い、身体を軽くし、元気を増し、不老長寿の作用があると考えられていました。
具体的な薬効としては、頭痛の治療、衰弱者の滋養強壮、内臓機能障害の回復などに効果を発揮したと、記録されています。

さらに、継続的に服用することで、「皮膚の色艶が良くなり、年齢を重ねても老衰しなくなる」とも記載されており、蜂の子の効果がいかに重要視されていたかを垣間見ることが出来ます。

はるか昔の時代から現代までの実績

古代ギリシャ時代から現代まで、多くの国で愛されてきた蜂の子。
健康食品やサプリメントは、古いものよりも新しい物が重要視される傾向があります。

そんな中で、蜂の子は、古代ギリシャの時代から現代まで、継続的に珍重されています。
現代の科学・化学で、効果効能が解明されなくとも、その歴史が効果・効能の信憑性を物語っていると言えるのでは無いでしょうか。